あの頃僕らは凶徒の拳に夢中だった
時は2000年、世界は世紀末の喧騒の中、私は同級生の弟ととあるゲームにハマっていた。
BM98
いわゆる音ゲーの元祖、コナミのビートマニアをモチーフにした(パクった)ゲームである。
ソフトをインストールした後は有志(?)が作ったBMSと呼ばれる曲データを取り込むことで無限に楽曲を増やすことができるのだ。
そして、このゲームの面白いところは音楽だけでなくストーリー仕立てのアニメーション作品などもダウンロードできたことである。
なんで音ゲーでアニメ?と思う人もいるかもしれないが、実際にあったのだ。
リズム(?)に合わせてボタンを押すとアニメの中のキャラクターがしゃべるのだが、これがもう"カオス"なのである。
みんながみんなテレビの有名アニメやゲームからセリフを拝借してきており、むちゃくちゃな登場人物同士でむちゃくちゃなやりとりをするのである。(語彙力)
その中でも『凶徒の拳』という作品が大のお気に入りだった。
おじゃる丸とのび太が北斗神拳で戦うのである。
どうだ?私の語彙力ではあれが精いっぱいというのもうなずけるだろう。
ふと思い出してGoogle先生で検索してみると、、、
やはりあった!
気になる人には続きも全部見てほしい、途中から明らかに作者の画力がアップしていくのがわかるだろう。
この頃のインターネッツは良くも悪くもみんなが表現者たり得た。
みんながそれぞれパソコンをわけのわからないまま勉強し、努力し、自分のホームページを持っていた。(魔法のiランドやらヤフージオシティーズやら)
それは今も変わらないのかもしれないが、今と違うことは顔出しがめったに無かったという点だろう。
インターネットネイティブ(生まれたときからインターネットが当たり前に存在し、使いこなしている世代)の人々は顔出しすることに抵抗が無いように感じる。
それはYoutubeやTikTokを見れば明らかである。
ただ、Youtubeを見ても、どれも似たり寄ったりな感じが否めない。
顔出しをすることで少しのブレーキがかかってしまうのだろうか。
過激なネタをすると炎上というリスクを背負ってしまうからだろうか。
自分がそのように感じてしまうのは歳を取ったからなのかもしれない。
過去はよかったって言いだすのは老人のSAGAだからね。
でも本気でクリエイターを目指すならちょっとでも人がやっていることはやらないようにしよう。
たくさんのアイデアを考え出してるときに、先んじられ悔しい思いをしたならきっとクリエイターとして一人前に近づいているはずなんだ。
世はまさに大Youtuber時代。
Hikakinが残したひとつなぎの大秘宝を求めてみんなで前人未到の海を探し回ってみようではないか。
なんぞYoutuber目線で語ることあらんや
(あれ?僕Youtuber目指してたっけ?いや、目指していなかったわ!)
ただまぁ、それが黒歴史となってしまうということだけは今も昔も変わらない事実である。